カラオケ店で歌を録音する方法(3)
MTR本体以外に必要なもの
一般的にMTR以外に必要なものは以下
確実に必要な物
必要かもしれない物
あると便利な物
- マイク
- 自分用のマイクが有れば、店のマイクを抜いて接続しなおす手間が省けます。
- マイクスタンド
- これが有れば、マイクグリップを握りしめてしまったた時のノイズ避けができます。
- ポップガード
- マイクを吹いてしまった時のボンッというノイズ避けの為に。
MTRとカラオケ機器との接続手順(3トラック同時に録音できるMTRの場合)
- カラオケ機器のマイクと演奏のボリュームを両方共最小にする。
- カラオケ機器の裏面が見えるようにする。 引き出さないと見えない場合は、引き出す際にケーブルを抜いてしまったり、断線させないように細心の注意をはらう。
- 録音出力または、アンプ出力と書かれた端子に、前出のRCAプラグ×2からピンプラグ×2に変換するケーブルのRCAプラグの方を差し込む。 この際にアンプへのケーブルを抜かないと差せない場合は、そのケーブルを再度差し直せるように覚えておく事。
- ピンプラグの方をMTRに接続。InputB
とInputC に接続する。 - InputA
にマイクを接続。 入力機器の種別の切り替えが必要な場合はマイクモードに切り替える。 - ヘッドフォンをPHONES端子に接続
- ボリュームを戻して録音する
MTRとカラオケ機器との接続手順(2トラック同時に録音できるMTRの場合)
- カラオケ機器のマイクと演奏のボリュームを両方共最小にする。
- カラオケ機器の裏面が見えるようにする。 引き出さないと見えない場合は、引き出す際にケーブルを抜いてしまったり、断線させないように細心の注意をはらう。
- 録音出力または、アンプ出力と書かれた端子に、前出のRCAプラグ×2からピンプラグ×2に変換するケーブルのRCAプラグの方を差し込む。 この際にアンプへのケーブルを抜かないと差せない場合は、そのケーブルを再度差し直せるように覚えておく事。
- ピンプラグの方をMTRに接続。InputA
とInputB に接続する。 - InputA
の入力機器の種別の切り替えをLineモードに切り替える。 - ヘッドフォンをPHONES端子に接続
- ボリュームを戻して、伴奏を録音
- 伴奏録音後InputA
のピンプラグを抜く - InputA
にマイクを接続。 入力機器の種別をマイクモードに切り替える。 - 伴奏を再生しながら、歌を吹き込む
録音時に注意すること
- あくまでイレギュラーな方法なことを意識する。
- 機器の裏面に触れない場合はMTRでの録音は諦めて、別の手段を考える
- ボリュームを上げたままケーブルを抜き差しすると、最悪機器が壊れるおそれがあります。 大丈夫だよ、なんて安心してても絶対なんてことはないので注意。
- 終わった後は現状復帰が基本。 気づかないうちにケーブルが抜けてしまったりすることは良くあること。 接続前にデジカメかケータイで写真撮って事後とみくらべることをお勧めします。
- 撤収には時間的な余裕を持って。 慌ててると忘れ物をしたり、機器の設定を戻し忘れたり、ろくな事はありません。
それでは、素敵な録音ライフを楽しんで下さい!
カラオケ店で歌を録音する方法(2)
MTRの基本
MTRとはMultiTrackRecorderの略。
多チャンネルの録音・再生ができ、それぞれのトラックが独立して記録される。
今回のカラオケ録音の場合、
- マイク
- 伴奏・右
- 伴奏・左
の3トラック必要になる。
MTR購入の前に
さて、楽器屋へ行き、MTRのコーナーを見ると手頃な価格で、フェーダー(上下にスライドして動くボリュームつまみ)が8つ並んだものが並んでいる。
ふーん、小さくて持ち運びに便利だし、最大8トラック使えて、44.1kHzで記録できるし、SDカードも使えるんだ。
じゃあこれ買えばいいんだ、といきなりそれを買ってしまうのは早計というもの。
MTR選びには初心者が陥りやすい落とし穴がいくつかある。
たとえば、8つ並んだフェーダー。これを見て「8トラック同時録音できるんだ」と考えてはダメ。
基本的に入門価格帯のMTRは同時録音は2トラックまで。
じゃあなぜ8つもフェーダーが並んでいるかというと、これはトラックを取り重ねて行ったときに初めて使うものなのだ。
次に「44.1kHzで記録」の部分。カタログ表記にも44.1kHzのCD並みの高音質、などと書かれているMTRは多い。
しかしここにも落とし穴が。
記録媒体にSDカードやCFカードなどを利用したMTRは不可逆圧縮フォーマットを使用している。
ハードディスクMTRは基本的に非圧縮フォーマットを使用している。
メモリカードMTRとハードディスクMTR。どちらも同じ「44.1kHz」と表記されていても、そういう違いがあることに注意。
最大2トラック?
最大2トラックまで同時録音のMTRの場合
- まずカラオケ機器とMTRを接続
- 伴奏を録音する(右、左の2トラック)
- カラオケ機器との接続を外す
- マイクを接続します
- 録音した2つのトラックを再生しながら歌って録音
こんな手順。
これが3トラック以上同時録音できるMTRの場合
- まずカラオケ機器とマイクをMTRを接続する
- 歌って録音
と、こんな手順。
明らかにこちらの方が楽。
3トラック以上同時録音できるMTR
WindowsXP/Vistaなどに普通に接続できて、3トラック以上同時録音できる初心者向けの価格帯のMTRというと、そんなに数は無い。
実は自分が購入するときに見つけたのは以下の3機種のみ。
ほかは時代遅れ過ぎてPCとの接続方法に問題があったり、HDDの容量が心もとなかったりしたので省いた。
- ZOOM HD-16
- 最大同時録音トラック:8
- 482(W)×328(D)× 84(H)mm / 5.3kg
- 定価 \77,490 / 楽天 \53,500
- KORG D888
- 最大同時録音トラック:8
- 375 (W) ×331 (D) ×110 (H) mm / 4.4kg
- 定価 \69,825 / 楽天 \49,800
- Fostex MR-8HD
- 最大同時録音トラック:4
- 312(W)×264(D)× 88(H)mm / 3.0kg
- 定価 オープン価格 / 楽天 \38,640
あとは好みで選べは良いかと。
自分の場合は、
- 持ち運びできるサイズと重さ
- 4トラック同時記録
- 低価格
- 非圧縮記録
の順に優先順位をつけて、最終的にMR-8HDを選んだ。
たまたま中古の出物があったので、ここに書いた価格よりかなり安く買えたので満足してる。
でもここに挙げた中で、MR-8HDだけは本当に「録るだけ」の機械。
バーチャルトラックは無いし、エフェクタとかも無いに等しく、D888みたいな強力なミキサ機能も無い。
それでも、このサイズは魅力的なので、「あとはPCでやる」という人にはお勧め。
カラオケ店で歌を録音する方法(1)
前口上
カラオケ店で歌を録音する方法。
ということで少し自分の経験や調べたことから覚え書きしてみる。
まずは、準備編ということで、録音するにはどんな方法があるかというあたりから触れてみたいと思う。
また、ここで取り上げる録音の最終目標は、パソコンへの音声データの取り込みとする。
それぞれの特徴
ケータイで録音/録画する
ケータイのボイスレーコーダー機能や、ムービー撮影機能を使う。
コツとしては、なるべく振動に強い場所に置くこと。
あまり大きな音出すとすぐに音が割れてしまうので、カラオケと自分の声量に注意して、マイクやスピーカーから有る程度離れた場所で録音することが大事。
- 長所
- ケータイがあれば追加投資はゼロ
- とりあえず自分の声を聞いてみたいということならこれが一番簡単
- 「歌ってみた動画」を一発撮影するのならこれが一番お手軽な方法か?
- 短所
- 音質が悪い
- うまく録音するのは難しい。特にムービー録画だと至難。
- パソコンで扱えるファイル形式に変換する手段が無かったり、難解だったりすることも。
ボイスレコーダーで録音する
ボイスレコーダーを利用して録音する方法。
注意する点はケータイで録音する場合と同じ。
- 長所
- 簡単録音
- 高音質
- PC対応機種であれば、簡単にPCに取り込める
- 歌った時の雰囲気を残して録音できる
- 短所
- その部屋のノイズもそのまま録音されてしまう
録再MDやカセットを接続して録音する
RCAピンジャック(赤白)からミニピンジャック(3.5φ)に変換するケーブル(5m以上の長いもの推奨)を利用して、カラオケ機器と録再MDなどを接続して録音する方法。
PremiereDAMの場合は背面の「録音出力」と書かれた端子に接続し、ミニピンジャックの方を録再MDなどのMICまたはLine-in端子に接続する。
- 長所
- 高音質
- 録音端子のある機器さえあれば初期投資はケーブル1本だけで済み安価
- 短所
- 部屋の残響音など、空気感は失われた声になるので薄い音になる
- PCのMICやLine-in端子に接続して録音するという取り込み作業が必要になる
ノートPCを接続して録音する
RCAピンジャック(赤白)からミニピンジャック(3.5φ)に変換するケーブル(5m以上の長いもの推奨)を利用して、カラオケ機器とノートPCを接続して録音する方法。
PremiereDAMの場合は背面の「録音出力」と書かれた端子に接続し、ミニピンジャックの方をノートPCのMICまたはLine-in端子に接続する。
- 長所
- 高音質
- 録音端子のある機器さえあれば初期投資はケーブル1本だけで済み安価
- 直接PCに取り込むので変換作業や、PCへの録音作業が不要
- 短所
- 部屋の残響音など、空気感は失われた声になるので薄い音になる
- そもそもノートPCが無いと無理
MTRを接続して録音する
多チャンネル録音可能なMTR(MultiTrackRecorder)を接続して録音する方法。
カラオケ機器からの演奏出力が右と左で2チャンネル。そしてマイクの1チャンネル。合わせて3チャンネルを同時入力できるMTRがあれば便利。
同時録音2チャンネル、最大録音8チャンネルとかいうMTRも多いが、こういう場合最初に2チャンネル入力で伴奏を録音しておいて、それを聞きながらもう1チャンネルの歌を別のトラックに録音する、という方法を使う。
- 長所
- 高音質
- トラック毎に別々のデータとして録音するので後からバランス調節など、個々のトラックについて柔軟な編集ができる。
- HDD MTRやSD MTRなどPCとの親和性の高いデジタルモデルを選べば、PCへの転送も簡単
- 短所
- 高価
- 重くてデカイ。特に3チャンネル以上同時録音可能なモデルは重くてデカイものばかり。
- 安いデジタルMTRは、2チャンネルまでしか同時録音できないので、カラオケ録音の場合は一度の演奏では終わらない。
以上の方式から、自分のスタイルや予算に合わせて選べばいいかと。
次回はMTR選びの話。
私がなぜ今使ってるMTRを選んだか、というあたりをとっかかりにデジタルMTRについて書いて行く予定です。